2018年5月10日木曜日

深刻な事態の深刻

今日はかなり悲観的な報告です。9日、定例の診察日。朝から病院へ行き、採血、採尿、血圧測定などが行われ、肝臓医の診察を受けた。主治医が不在で若い医師が代診。前回とまったく同じ内容で進展ナシ。

腫瘍マーカーはさらに落ちているから抗がん剤の効果は明らかにある。しかしいつまでこうした状況が続くのか。ぼくの疑問に医師は「分からないねえ」としか答えない。治療開始から3か月経ったが先行き不明。

グングン不安が広がる。だって毎月2回、大阪へ通院しているのだが、いつまで続けるのかと質問すると医師は「さあ、分かりませんなあ」としか答えない。ぼくの胸の内に暗雲立ち込め大きな疑念が沸き上がる。

まさにガン患者の典型的な”症状”が現れ始めた。罹患以来初めて落ち込んだ。治験を止めれば未だ体内に残っているガン細胞が再び暴れだす。再発の場合、ガン細胞の成長が早いそうだ。「まず年内はもたないだろう、な」と肝臓医は軽く言う。まるで脅迫されているような気分になった。

逃げ込む場所がガン患者にはない。選択肢はまったく無い。死を待つだけ。それはガンが発見された時から変わっていない。否、抗ガン剤を飲んでガン細胞が一部消え、存在するガン細胞も小さくなっているから事態は改善されているのは間違いない。

「多分、何もしなかったら北さん、今頃、生きてはいないよ」と主治医はケロリとして言う。抗ガン治療で改善されているのだからさらに続けてガンが消えるまで頑張ろう、と言われた。

しかし・・・これまで使った経費の累積額もかなり高額になってきた。このまま続ければ兵糧が底をつくのは明らかだ。深刻な事態である。深刻な事態はさらに深刻、深刻。友人の医師も「(抗ガン治療を)続けるしか助かる道はない」と言う。最低でも6か月はかかります。ということは夏まで今の大阪通院を続けるのが唯一の助かる道だという。

考えても考えても妙案はでない。逃げ道が塞がれている。ガン患者が必ず出会う場面である。馬に喰わせるほどどっさり薬をもらって茅ヶ崎へ深夜戻った。もっとも抗がん剤の効果は現れているのは事実で、悲観することは無い、とも思う。

風呂に浸かってしばし黙然。取りあえず夏まで頑張るしかないか。




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