2018年4月2日月曜日

五味川純平と囲碁

ガンが発見されてぼく自身驚いたけどその後の経過は本ブログに綴ってきた。ほとんど毎日起き、寝た日誌風事実、ぼくが考えた、感じたこと。友人との見舞い、再会が今も続く。

2006年8月、米国から帰国して、日大国際関係学部の教員にポストを貰った。その仲間もぼくのガンはほとんど知らなかった。気づいて仲の良かった同僚の教授3,4人に簡単なメールを送った。すでにガンで急逝した教授もいたが、最近、ガンで休講している国際文化学科の女性教授もいる。

インドネシア文化を生涯のテーマにしている文化人類学者、Y教授。教員としてキャンパス人となった初期のころ、戸惑うぼくにいろいろ導いてくださった。彼は立教大学を卒業してから米国中西部の大学へ留学した。現地で結婚、子供も生まれたが、不幸なことに夫人がガンで亡くなった。以来独身。帰国して日大で教えてきた。
2015年8月27日、彼がインドネシア行きに誘ってくれた。バリ島の空港に出迎えに来てくださった彼はバンドン大学で客員講演、ユドヨノ元大統領のスピーチを聴く機会を与えられ、最前線の来賓席で聴いた。なかなか面白かった。学生がユドヨノ元大統領を熱狂的に歓迎していた光景に日本との差を思った。
バンドンからジャカルタまで鉄道で移動した。ぼくの親父がジャワを占領していた大戦中、駅長をしていたバンドン駅はそのまま今も使っていた。インドネシアがアメリカとまったく同じ「多様性の統一」を国是としていることを知った。

その彼がブログを読んだと突如、メール。
彼は隣町・藤沢市の辻堂が実家。電話したらぜひ夕食、ご一緒しようと茅ヶ崎駅まで来てくれた。オヤジの料理が美味い田舎風居酒屋へ案内した。ぼくはノンアルコールで付き合った。会食はまずまず支障なかったけど、料理を満喫するほどまだ回復はしてない。駅前で別れたが、旧交を温め再会の喜びを噛み締めた。

寝る前、映画『戦争と人間』を観た。全編3巻9時間23分の長大歴史映画だが、日本の映画俳優人総動員、文字通りオールスター・キャスト。浅丘るり子や吉永小百合、松原智恵子、栗原小巻らの若く美しい映像を楽しんだ。外交官を演じた石原裕次郎がいい。
原作者の作家・五味川純平を想い出した。原宿駅のすぐ側にお宅があり、お邪魔し五味川とよく碁を打った。彼は喉頭ガンで声を失ってから人を寄せ付けなくなった。軍事問題をテーマとする勉強会を一緒にやっていた。なぜかぼくをとても可愛がってくださった。ヘボ碁だったが、朝4時ころまで対局に夢中だったこともあった。高価なウイスキーを出してくれた夫人もぼくのLA在住中亡くなった。五味川純平については改めて書きたい。

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