2018年2月18日日曜日

KaHoGoの会

多くの友人知人が「ガン罹患」の報に驚き、励ましのメッセージをよせてくれる。e-mailが多い。ぼくの方から報せたのはスケジュールが決まっていて、それをドタキャンせざるを得なかった人だけに限っていた。「ガンだ、ガンだ」と騒ぐこともなかろうと思っていたから。必要な人だけ「実は・・・」とガンが見つかったことを話した。もっとも一人に話せばそれがいつの間にか伝わってゆく。

家族には・・・と言っても娘はニューヨーク駐在だし、ガンが分かった日の夜、高校2年生の孫娘と遅れていた誕生祝の会食の約束をしていたので、その場で直接、彼女に話した。ちょっとびっくりしたような顔。孫娘が両親に話し、人形町に住む家内にも伝わった。と、いうことでこのブログの冒頭書いた通り茅ヶ崎市の湘南東部総合病院へ入院した時、最初に駆けつけてくれたのが家族だった。ロサンゼルス含めて独身生活が続いていたので家族が揃ってきてくれたのがとても嬉しかった。

懐かしい人や高校の同窓生、ニューヨークの特派員、ロサンゼルスのコーディネーター、ラスベガスのカジノのディラーからお見舞いのメールが届いた。インターネットの威力である。凄い通信インフラだなあ・・・つくづく思う。期せずして多くの友人との「再会」の機会を得た。ガンも悪くないな、と内心、ほくそ笑んでいる。

今やノンフィクション作家界の大御所となっている京都の後藤正治からは自筆の手紙が届いた。抗がん剤に反対している近藤誠医師(元慶応大学講師)についての原稿のコピーや近畿大学で工藤正俊教授が取り組んでいる肝臓ガン新薬の治験治療の記事も入っていた。もともと後藤は札幌医大の和田寿郎心臓移植を追ったルポ『空白の軌跡~心臓移植に賭けた男たち』(潮出版社刊)で潮ノンフィクション賞を受賞、ノンフィクション界にデビューした。先端医療に強いし、著名な医学者らの知己も多い。

今朝、旧知のルポライターから見舞いのメールが入った。ぼくがフリーになったばかりからの古いつき合いであり、大好きな書き手である。彼はぼくのガンに驚いていたが、同時に彼もまたガンだという。なあんだ、先輩もガンですか?まさにぼくの周囲はガン患者だらけなのだ。これじゃあ健常者を探す方が難しいな。
*   *   *
北さん、ブログ、読んでびっくりしました。
最近、連絡ないなぁ、また「同窓会」やりたいな、
思っていたところでした。
つい、終わりまで熟読、再読してしまいました。
ブンヤ精神ですね。
たんたんと書かれていて、とても読み良いです。
ぼくも、同病ですが、部位がちがうので、
結構、酒は飲んでいます。
最近、やたらと同病が増えていますね。
ペストのような、日本的流行なのでしょうか。
廻りにめちゃめちゃ増えています。
これからも愛読させてください。
よませてください。
柳原和子さんは、ぼくも病院へいきました。
もう15年くらい前になりますか。
元気になってください。
北さんの名幹事役で、また、みんなで会いましょう。
            
ぼくは後藤正治が上京した時に合わせて、気の合ったフリー仲間で飲んでいる。昭和史に詳しいノンフィクション作家の保阪正康もその一人である。党派性の少ないリベラルな連中で実に楽しい。真面目で優秀。しかも気さく。ぼくは勝手に「KaHoGoの会」と名付けた。水ぬるむ3月には開きたいな。言うまでもない。肴はぼくのガンだ。

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