2018年3月2日金曜日

壮大な無駄

大阪・堺筋本町を急いでいるとき無くしたスマホは3日待ったけどついに出てこなかった。毎日、電話して「連絡していただけないか」と自分の携帯に何度も呼びかけた・・・無答。月曜の朝、紛失届を交番に出して、近くのY!Mobileショップで新規の携帯を買う。以前からの番号を残すことができた。と言ってもGoogleの連絡帳に載せてある情報をダウンロードするのだけど、Googleの情報は10年以上前の古いものでアップデイトしないと使えない。悪戦苦闘している。

 ガンに罹って間もなく3か月になる。12月9日に見つかってすぐ12日入院、茅ヶ崎の病院で「肝動脈化学塞栓療法(TACE)」という簡単な手術を受けた。”兵糧攻め”と呼ばれている手術である。カテーテルを大動脈に挿入、肝臓のガン細胞にまで接近、抗がん剤を噴射、その後、肝動脈を特定の医薬で封鎖する。そうするとガン細胞に血液が行かないからガンが死滅する。

手術は成功したようだ。ぼくの肝臓にあった大きな二つのガンは死んだ。しかし他にも10個くらい大小ガンが確認されている。これをどう抑え込むか。
22日退院して自宅で療養。1月30日生検(バイオプシー)で1日だけ入院、7,8日に精密検査して治験患者と正式に認定され、1月14日から治験治療が始まったことは既述した。21日に病院へ再来、検査を受け、診察。27日に14日と同じ終日検査だたった。

心電図、採血、採尿、身長、体重、血圧を測り、医師の診察を受ける。「うん、ちょっと数字が落ちてるな」と医師は独り言のようにつぶやいた。ぼくには何も言わない。
ガン細胞だけをワンポイントで狙う分子標的剤という新薬が開発され、ガン細胞だけやっつけてくれる。文字通り「(ガン細胞を狙い直撃する)標的剤」でガンに打撃を与える。人体への副作用はごくわずか。大きな問題はない。

その後、注射、点滴に1時間。再度、心電図を採って採血。治験コーディネーターの薬の飲み方の指導を受けてやっと釈放され、病院を出たのが17:00。まっすぐ新大阪へ行って小田原に停まる「ひかり」に間に合った。大半を病院の長椅子で待ち、注射や採血を受け、1日が終わる。何一つ身体を動かすわけではないのになんだか、とても疲れる。
壮大な無駄に疲れているのだろうか。ぼくの1日の重要な仕事は薬を飲むこと。声のかすれはやはり抗ガン剤の副作用のようだ。28日の朝はほとんど声が出なかった。


2 件のコメント:

  1. お疲れ様です。新幹線の往復とほぼ一日の病院での検査、疲れますよね!でもそれが生産的な仕事ではないとして無駄だとお考えなのかも知れませんが、本当に無駄なのかなー。働き者の北岡さんには仕事をしないことが苦痛なのかも知れませんが、生産的であろうと非生産的であろうと、それは北岡さんが生きている証拠で、大切で、素晴らしい事なんじゃないのかなー? また疲れ休めに美味しいコーヒーでも飲んで下さい。昨日は雲田さんと会いました。二人で北岡さんに声援を送っています。

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  2. 治療が少しずつ進んでいるようだ。安心はできないが、そのことを知って嬉しい。新幹線で大阪まで走って、診療を受けて、その足で茅ヶ崎に戻る。大いに疲れるだろうな。健常者でも楽ではない。少し暖かくなってきた。また自転車を担いで遠乗りしようかと考えている。ひょっとすると茅ヶ崎まで行くかも知れない。君の元気なかをを見たい。

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